貧血を治す食べ物? 【かき】
造血に必要な成分がたっぷり『牡蠣』
高血圧、低血圧にも効果的海のミルクは血液を丈夫にする!
かきは、その栄養価の高さから「海のミルク」といれています。タンパク質や脂質は他の魚介類に比べるとやや少ないものの、エネルギー源であるグリコーゲン、造血に必要な鉄や銅、ビタミンB1、B2は大変豊富です。 ぬるぬるする部分に含まれているタウリンとうアミノ酸には、脂質やビタミンA、Eなどの脂溶性ビタミンの消化吸収を助ける働きや、血中コレステロールを減らしたり、血圧を正常に保つ作用もあります。 身は貧血、高血圧、低血圧、肌荒れに効果があり、殻を乾燥させた生薬「牡蠣」は精神安定、胃酸過多の特効薬です。その効用は古くから知られていて、『本朝谷鑑』という古書には「心を涼しくし、肝を混し、脾臓のうつ熱を去り、汗を止め、渇を止め、腹下しを整え、酒毒を欠し、婦人の血気を収める」と記されています。 ところで、「花見すぎたらかき食うな」といわれているのをご存じですか?欧米でもRのつかない月、つまり5?8月は食べるな、といわれています。これは、鮮度が落ちやすく中毒にかかりやすいためのようですが、この時期は栄養価もぐんと下がります。たとえば、旬の1?4月には4?6%あるグリコーゲンが、産卵後の8月にはい0.5%にまで落ちてしまうのです。 おいしい時期ほど栄養もたっぷり。旬の冬には努めていただきたいものです。
〔おいしい食べ方〕 なんといっても、生がきにレモン汁をかけて食べるのが一番です。海の香りをまることいただくようなおいしさもさることながら、ビタミンCの多いレモンを一緒にとることで鉄分の吸収が促され、タウリンの損失を防ぐこともできます。 ちなみに、かきは殻の平らな方が上です。ふくらんだ方を下にして口のつけ根からナイフをさし込み、貝柱を切って開けると、中のエキスをこぼさずに開けられます。 おなじみのかきフライやかきのべーコン巻きソテーにもレモンを絞りかけ、ブロッコリーやジャガイモをつけあわせにするといいでしょう。
〔選び方と保存法〕 むき身のかきは、身がぷっくりとふくらんで丸みがあり、縁の黒いひだが色鮮やかなもの、貝柱が透き通った感じのものが良品です。殻つきは鮮度がわかりにくいので、信用のおける店で買うことです。 かきは足が早く、傷むと食中毒を起こしやすいので、生で食べるときは買ったその日のうちに。加熱する場合でも、殻のふくらんだ方を下にして冷蔵庫に入れておき、一両日中にはいただきましょう。
日時: 2007年04月19日 13:45