貧血を治す食べ物? 【きんしんさい】
常備しておきたい我が家の妙薬『きんしんさい』
鉄分はほうれん草の20倍主だった栄養素がたっぷり!
金針菜はユリ科のホンカンゾウのつぼみを乾燥させたもので、黄金色であること、乾燥させるとつぼみが針のように細くなることから、「金針菜」と呼ばれるようになりました。 別名を「忘憂草」といい、これは補血、血液浄化、利尿、精神安定などの作用によって、体も心もリフレッシュされる、つまり、憂いを忘れさせてくれることから名づけられたようです。 栄養価も非常に高く、タンパク質、脂質、鉄分、カルシウム、リン、カロチン、ビタミンB1、B2、Cなどを豊富に含んでいます。特に鉄分の含有量はすばらしく、100g中74mgは、なんとほうれん草の20倍。ひじき(55mg)やきくらげ(44mg)と比べても、その多さがわかります。 昔から貧血の妙薬として扱われてきたのも、この豊富な鉄分があるからでしょう。 むくみをとったり高ぶった神経を鎮めたりの効果もあり、健脳食としても注目されはじめている金針菜。あまりなじみのないものですが、中国食品を扱っている専門店やデパート、漢方薬局で求めることができます。 扱い方は乾物と同じで、水の中で2?3回もみ洗いし、水かぬるま湯に約1時間(その年にとれた黄色いものは15分程度)浸してやわらかくもどしてから使います。豚肉や鶏肉とよく合い、コクのあるとてもよいだしが出るので、スープや煮もの、炒めものにぴったり。保存もきくので、便利です。
〔おいしい食べ方〕 金針菜の栄養分はつぼみの中にある花粉に含まれています。水洗いするとき、またもどすときには、この花粉を洗い流さないよう、十分、注意しましょう。 もどし汁は黒ずんできますが、これは鉄分が溶け出したためです。捨てずにスープや煮汁に加えていただきましょう。もどし汁には鉄分だけでなく、うまみも出ているので、お料理もグッとおいしくなるはずです。
〔選び方と保存法〕 新鮮なものほど黄金色をしています。古いもの、保存状態の悪いものほど黒っぽくなってくるので、できるだけきれいな黄金色のものを選びましょう。紙袋などに詰められて中が見えないときは、製造年月日を確かめることが必要です。 保存は普通の乾物と同様に考えてさしつかえありませんが、金針菜は、鉄分を豊富に含んでいるため、空気にさらされると黒ずみやすく、花粉には虫もつきやすいもの。ジッパーつきの袋やあき缶、密閉容器に入れて空気をシャットアウトし、冷蔵庫で保存すれば万全です。
日時: 2007年04月17日 15:55