「お茶」にしましょう
食後の一杯のお茶、午後のひとときのお茶、とってもおいしいものですね。私たちの食生活にお茶は欠かせないもののひとつです。ノーカロリーのうえ、カリウムやビタミンCがたっぷり含まれているので、甘いジュースなどを飲むよりは、お茶を飲むように心がけたいですね。 でも、ちょっと待ってください。お茶にもいろいろな種類があり、体質によって選ばないと、逆に体に害を及ぼすこともあるのです。 東洋医学の視点から見ると、お茶によっては体を冷やすものがあります。緑茶はそのひとつです。ですから、冷え性の陰性体質の人は、緑茶は避けたほうがいいでしょう。それより、煎ったお茶、たとえば三年番茶や中国茶がいいですね。お茶の色が赤茶色に出るものはほとんど、体を温めてくれるものです。
最近、減肥茶などという名前で、女性の美容によいというお茶がたくさん売りだされています。よく「中国茶は脂肪を溶かすから、油物を食べるわりに中国人はやせているんだ」という人がいますが、中国茶の効用は単にそれだけではないのです。体を温め血行をよくし、体内の毒素を排出するはたらきがあるのです。
血行が悪い陰性体質の人は毒素が下半身にたまり、重力にしたがって下へ下へとさがっていくので、なかなか排出されないのです。そこで下半身にむくみが生じ、そのむくみの水分だけで八キロほども体重が増えてしまっているのです。 お茶を飲むと体が温まって血行がよくなり、毒素がどんどん排出されてむくみが消えていきます。お茶のもつ利尿作用の効果もあります。むくみのあった人がお茶を飲みつづけると、毒素を含むくさい尿がたくさん出ます。そうして、結果的に体重が減って、体調もぐんとよくなるのです。 ですから、妊婦や腎臓病の人なども、お茶、特にウーロン茶やハトムギ茶を飲みつづけると、脳んでいたむくみがすっきりとれていくことがよくあります。
●水道水のガブ飲みはちょっと待って
では、逆に高血圧ぎみの陽性体質の人にはどんな効果があるでしょうか。こういった人は血液に毒素がたまっていることが多いのです。お茶は血液の毒素を除き、粘稠度を低めるはたらきをします。この場合は、日本茶でもよいし、中国茶でもよいでしょう。 けれども、カフェインの多い紅茶やコーヒー、糖分の多いコーラ、ジュースなどはできるだけ避けたいものです。また、高血圧の人はふとっている場合が多いので、カロリーのとりすぎは禁物。
ついついコーヒーや紅茶に砂糖を入れてしまう、のどが渇いたからといってジュースをガブ飲みしてしまう、こんなことが肥満につながってしまいます。ぜひ、ノーシュガーの日本茶や中国茶をどんどん飲むように心がけてください。
さて、お茶をいれるときはだいたい水道水を使いますね。もちろん料理にも、またそのまま飲むためにも水は欠かせません。日本は水道事情がよいといわれており、水道水をあまり低抗なく飲む習慣があります。でも、じつはこれはちょっと考えものなのです。
水道の水には殺菌のために塩素が含まれています。夏場は特に塩素の量が多くなって、よくツーンとしたにおい、プールの水のようなにおいを感じますね。塩素というのは、殺菌に使われるくらいですからかなりの劇薬です。たくさん体内に入れば体にいいわけはありません。
また、水道水にはトリハラメタンなどの発ガン物質も入っています。水道水をそのまま多量に飲みつづけていると、体に害が出てくるのです。 料理に使うときにも影響が出ます。たとえば、玄米を炊くときでも、塩素の入った水で炊くと、ビタミンBがおよそ半分に減ってしまいます。健康にいいからと玄米を食べる意味がなくなってしまいますね。 最近では、ミネラルウォーターもいろいろ市販されていますが、家庭で毎日使っていてはお金がかかってたいへん。むしろ、家庭用の浄水器を設置して、有害物質をとり除いた水を使うようにすれば理想的です。 料理にも、お茶をいれるときにも、塩素を除いた健康的でおいしい水を使いたいものです。
日時: 2007年03月06日 15:18