肌を守るための紫外線対策 Part3
紫外線が強烈なエネルギーを持っている光であることはわかりました。一方、この紫外線は単に肌にシミやソバカスをつくるだけではなく、皮膚に深いシワを刻み込み、最悪の場合には皮膚ガンを引き起こす恐ろしい光線であることもわかっています。紫外線が皮膚に当たると、実はそこに「活性酸素」が発生し、細胞を「酸化」するのです。 簡単にいうと、普通の酸素が活性化した"危険な酸素"のことです。また、細胞が「酸化」されるということは、細胞が死んだり、本来持っている機能が働かなくなることを意味します。 細胞が働かなくなると大変ですので、「酸化」されるという害が体に広がらないように食い止めなければんなりません。そこで登場するのが「メラニン色素」です。
「メラニン色素」は体のどこにでもあるアミノ酸(タンパク質の原料)の一種チロシンが原料となって、化学変化によってできたものです。 大切な細胞が酸化されるのを防ぐために、チロシンが代わりに酸化され、その結果できるのがメラニン色素で、これが黒い日焼けの正体です。その後、普通は紫外線の影響が無くなると、メラニン色素は新陳代謝で角質層からとれていくものです。ところが、それがきれいに掃除されずに、いつまでも肌に残ると、シミになってしまうのです。つまり、日焼け後のシミは、体の防衛機能が紫外線という手強い敵と戦った傷跡であるということです。
紫外線は単にシミやソバカスの誘因となるだけではないのです。繰り返し紫外線をあびると、皮膚は老化し、しだいにシワも刻み込まれていきます。この原因となるのも「活性酸素」で、皮膚の表皮や真皮を支える土台となっている"コラーゲン"というタンパク質や、弾力繊維の "エラスチン"が、紫外線によって発生した「活性酸素」によって酸化されるからです。"コラーゲン"はひも状の繊維で通常は、整然と並んで肌の張りを保持しているのですが、酸化されることによって複雑に絡み合ったり、数が減ったりして、肌から張りを奪っていきます。また、"エラスチン"は、肌に弾力や伸縮をもたらしていますが、やはり酸化されるとその機能が失われてしまいます。結果、皮膚をたるませ、弾力を奪ってシワをつくってしますのです。シワがいつも日に当たる顔や首筋にできるのは、紫外線の影響だといえるでしょう。
日時: 2007年01月26日 09:30